私達は長期にわたってビットコインをサポートしてきました。私達は約1年半 を費やして、Yoursでのマイクロペイメントを可能にするために、ビットコイン 用のペイメントチャネルテクノロジーを構築してきました。このテクノロジーは ライトニングネットワークに近いものですが、Segwitには依存していません。 私達はビットコインでマイクロペイメントのデモンストレーションを行った最初 のグループでした
不運なことに、2017年初頭、ビットコインの送金手数料は非常に高騰しまし た(トランザクション1回につき約3ドル)。ペイメントチャネルを利用してさ えも、マイクロペイメントが可能な額まで手数料を抑えることはできませんでし た。チャネルの開設に必要なコストは約5ドルとなり、それはユーザーの受け入 れに最低限必要な費用でした。ソーシャル・ネットワーク向けの運用にはあまり にも高すぎます。しかもこの価格にはチャネルそのものの資金は含まれていませ ん。送金手数料で採算を合わせるには少なくとも50ドルが必要です。 ペイメン トチャネルの経済について詳しくはこちらのレビューをご覧ください。.
ビットコインはもはやマイクロペイメントでの利用に適さないと考え、私達は 代替案を探すことにしました。次の有力候補はイーサリアムでしたが、ビットコ インとは技術面で大きく異なっており、既存のインフラストラクチャに乗せるに は非常に時間がかかりそうでした。
ライトコインはビットコインに近いブロックチェーンの最大手で、インフラス トラクチャに乗せるのも簡単でしょう。加えて、ライトコイン自体にもさまざま なウォレット、両替所、販売所を含む経済的インフラストラクチャの広がりがあ り、非常にユーザーフレンドリーだと言えるはずです。私たちは5月にライトコ インへの切り替えを進めることを発表し、ほどなくしてαバージョンをローンチ しました。 ライトコインの発明者であるチャールズ・リーが私たちの最初のユーザーに加わりました。
ですがαバージョンはあくまでもαバージョンにすぎず、ユーザーのためにペ イメントチャネルテクノロジーを問題なく機能させるまでには、まだやるべきこ とがたくさんありました。これまでに3つのバージョンのペイメントチャネルシ ステムをローンチし、意図したとおりに動作するよう、すなわち入金でき、ワン クリックで送金でき、そして出金できるよう、工夫を重ねてきました。
ペイメントチャネルをユーザーフレンドリーなものにしてゆく上で、いくつかの 技術的特質が課題となっていました。
  • チャネルを即座に開くことができません。セキュリティを確保するため、チ ャネルを使えるようになるまでにトランザクションの承認を待たなければな りません。この問題に対処するため、さしあたり送金が始まった時点で送金 者側には支払成功の表示を出していました。こうしたケースの50%近くで、受領者がオフラインだったために資金を受け取っていませんでした。
  • チャネルを即座に閉じることもできません。チャネルを閉じた後で資金にア クセスするには、CSVの遅延の分だけ待たなければなりません。ここではセ キュリティ上の理由から、数日あるいは数週間といった長い時間が必要にな り、即座に資金にアクセスしたいユーザーにとっては苦痛です。私達は遅延 時間を30分に設定し、これはセキュリティの観点から正当化しうるぎりぎり 最短の時間でしたが、それでもユーザーにとっては苛立たしいものでした。
  • 支払を受け取るには、ユーザーはオンラインでなければなりません。これは ソーシャルメディア向けのアプリケーションとしては非現実的な前提です。 私たちはプロトコルとインフラストラクチャに労力をつぎ込み、可能な限り この問題を小さくしようとしましたが、ペイメントチャネルの経済的な優位 性を保ったまま、オフラインでも問題なく資金を受け取ることができる状態 にすることは不可能です。
  • ユーザーが常にオンラインでなければならないのは、古いコミットメントト ランザクションのブロードキャストをモニタしていなければならないためで す。(これは何らかのモニタロジックをサーバーに移転させることで解決で きるかもしれません。ですがより優先順位の高い他の問題が山積みになって おり、この技術的課題に取り組む余裕はありません)
  • ペイメントチャネルは、ユーザー側から見ると不可解な理由から、支払不能 の奇妙なステータスになることがあります。例えば、あるチャネルを通した 初めての支払いであった時、あるいは金額がdustを下回ったときには、マイ クロペイメントを完了させることができず、チャネルも閉じることができな いという状態になり得ます。他に頻発したケースとしては、多くの受領者が オフラインだったためにアウトプットの数が増えすぎて、ペイメントチャネ ルが経済的に意味を為さないレベルにまで手数料が跳ね上がるということが ありました。
  • ペイメントチャネルは、通常のビットコインウォレットに比べて非常に多く のステートを必要とし、何らかの形でバックアップを取って、複数の端末間 で同期させる必要があります。αバージョンのうちは、技術的に煩雑だったこ とから、バックアップや同期の機能を完全に実装してはいませんでした。つ まりユーザーは他の端末からウォレットにアクセスすることはできず、ブラ ウザのデータベースを消去すると資金を失う恐れがありました。(この問題 は、バックアップと同期の機能に今以上に力を注ぐことで解決できるかもし れません)。
  • ペイメントチャネルは、通常のウォレットより少なくとも10倍は複雑なもの で、コードも10倍必要になります。理論上、これはエンドユーザーにとって は問題にならないはずですが、実際は複雑なコードの網の目の中で修正の難 しいバグが大量に残り、ユーザー側での数多くの細かな問題に繋がっていま した。その結果、私達のペイメントシステムの信頼性はたった50%にとどま っていました。細かな問題を全て修正し、信頼性を99%まで高めるには、6 か月にわたってフルタイムで作業を行う必要があると見積もられていました。
  • Webブラウザにはクライアント側のペイメントチャネルを処理する技術的な 機能自体はありますが、それを可能にするには、Service Workersのような通 常とは異なる発展的なWebテクノロジーを利用する必要があります。Web上 のレガシー問題のため、こうした発展的なテクノロジーのAPIは通常とは異な っており、そのためコードも複雑でバグの多いものになります。書いている 私達でさえ理解が難しく、まして初めて見る人にとっては、完全に謎も同然 でしょう。これはWebテクノロジーの独特の問題ですが、唯一の対処法はネ イティブなアプリを使うことしかなく、ユーザーにアプリのダウンロードを 求めることになります。これは私達が全力で避けようとしているユーザビリ ティ障壁です。
  • さらに、これらのWebテクノロジーの多く(特にService Workers)は全ての ブラウザで機能するわけではないため、多くのユーザーのエクスペリエンス の質が低くなってしまいます。
最も重要な点は、ペイメントチャネルを動作させることはできたものの、満足 に機能させるまでにはまだ大量の課題が残っているということです。つまり、私 達が業務の少なくとも90%をペイメントチャネルのエッジケースとユーザビリ ティの問題の修正に費やしているうちに、製品の開発は停滞を余儀なくされているということです。
私たちはビットコイン・キャッシュのローンチを、非常に興味を持って見守っていました。ビットコイン・キャッシュのコミュニティがオンチェーン・スケーリングに注力しているという話は、耳に心地よかったからです。理論的には、充分なオンチェーンのキャパシティがあれば、オンチェーンのトランザクションにかかる手数料はペイメントチャネルが必要ないほどに低く抑えられるはずです。
ビットコイン・キャッシュに存続能力があり、EDAのために消滅することはなさそうだということが明らかになった時、私たちはビットコイン・キャッシュへの切り替えを発表しました。私達はプライドを捨て、1万行のペイメントチャネルコードを書き、オンチェーンでのビットコイン・キャッシュによるトランザクションを開始しました。これにより支払いの信頼性はすぐに100%まで改善し、私達は開発の負担からずいぶん解放され、製品を作り直すために10倍の速さで動き回ることができています。新しい製品のβバージョンも発表し、投票、有料コメント、編集、UIの他、さまざまな機能を可能な限り早く追加できるよう作業を始めました。
ビットコイン・キャッシュとライトコインの主な違いとしては、ビットコイン・キャッシュにはオンチェーン取引の手数料があるということで、ほとんどの場合約0.15セントとなっています。つまり0.0015 USDです。ライトコインの手数料は約5セントです。ライトコインの手数料は、ほとんどの支払いシステムの標準よりも安いとはいえ、ネイティブなマイクロペイメントをサポートするには充分ではありません。ライトコインでは未だにマイクロペイメントのためにペイメントチャネルが必要であるため、開発を続けてペイメントチャネルテクノロジーを維持するために当社が負担するコストは莫大なものになります。
さらに、ライトコインのコミュニティの哲学はビットコインと重なるもので、オンチェーン・スケーリングにはコミットしていません。対照的に、ビットコイン・キャッシュのコミュニティは全面的にオンチェーン・スケーリングに取り組んでおり、手数料を低く抑えるために必要に応じてブロックサイズを拡大する準備があります。この違いは重要です。ビットコイン・キャッシュに切り替えれば、ペイメントチャネルを必要とすることなく、手数料の低いトランザクションを無制限に利用できることがわかっています。一方ライトコインでは、結局は今ビットコインで直面しているのと同じ状況に陥る可能性がありました。ビットコインの手数料は非常に高く、ペイメントチャネルがあってもなお、マイクロペイメントが不可能になるほどのコストがかかります。
私たちはブロックチェーンに依存しない立場をとり、何であれユーザーにとって最良の仕事ができる、つまり信頼性の高い支払い、低い手数料、簡単な参加と脱退を実現できるテクノロジーを利用します。ビットコイン・キャッシュはYoursにとって最良の選択です。ビットコイン・キャッシュの利点は以下の通りいくつもあります。
  • ユーザー間での完全なP2Pによる支払。当社ではなくユーザー自身が秘密鍵を保持していれば、Yours Inc.はユーザーの資金の管理者ではありません。こうしてユーザーに資金の主権を与え、私達のビジネスにかかる規制上の負担は大幅に軽減され、数百万ドルの法的なコストと手間を節約できます。
  • iPhoneやAndroidを含むすべての端末で動作するウォレット。アプリをダウンロードする必要はありません。
  • 端末間でのバックアップと同期が可能なウォレット(ユーザーのパスワードのハッシュによる暗号化後)。ビットコイン・キャッシュのウォレットはニーモニックでステートを持たないため、こうした処理は簡単なものです。これにより、ユーザーは同時に複数の端末から資金にアクセスできるようになっています。
  • エンドユーザーがほとんど意識せずに済むほどに安価で、ヒューマンスケールでのトランザクションでは1セントか、それ以下にまで抑えられた手数料。(支払いをストリーミングする際、またヒューマンスケールでの閾値よりも低い金額の支払いを行う際には、ペイメントチャネルが必要になる可能性はあります)。
  • ブロックチェーンが当初の構想通りに無制限に機能し続けることを確実にする(あるいは、そうなる可能性が非常に高くなる)オンチェーン・スケーリングに注力するコミュニティ。
急速に拡大を続ける経済的なインフラストラクチャ。ライトコインからもほんの少ししか後れをとってはいません。これはつまり、ほとんどのウォレットや両替所がビットコイン・キャッシュをサポートしており、参加や脱退が容易になっているということです。この経済的なインフラストラクチャは急速に拡大しており、待ちに待ったCoinbaseからのサポートも含めて、来年の初頭にはライトコインと同等になると見込んでいます。
ライトコインは、ビットコイン・キャッシュに次いで私たちが2番めに愛する暗号通貨です。現在はライトコインを使用し、Coinbase経由でクレジットカードによる登録を可能にしています。ここではShapeshiftを通じてライトコインをビットコイン・キャッシュに変換しています。さらにShapeshiftを通じ、ライトコインを直接使った登録もサポートしています。今後Yoursでサポートする暗号通貨をさらに追加するとすれば、おそらくライトコインが最初になるでしょう。ただしライトコインが有用なのは大口の支払いだけであって、これを追加するのは、私達がペイメントチャネルシステムの開発を保留してシンプルなオンチェーンでのトランザクションに注力する時になるでしょう。私たちはビットコイン・キャッシュが、1セントレベルでの少額の支払に関しては引き続き有用だと考えています。
 

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